地元の人 観光客みんなが笑顔になれる道の駅を目指して 上野村の観光拠点となっている「道の駅 上野」は、2018年に大幅リニューアルして生まれ変わりました。リニューアルに携わったJA上野村の月田さんと、プロジェクトをバックアップした内田さんに道の駅や上野村の魅力について聞きました。

  • 01
    「道の駅 上野」は群馬県初の道の駅なのですね。
    まずは歴史から教えてください。

     「道の駅 上野」は、1994年に群馬県で最初に登録された道の駅です。もともと農協の直売所とレストランがあったところに、観光案内所やトイレなどを作り、本当に小さなかわいい建物としてスタートしました。

     道の駅の当初の目的は、観光客がトイレに寄ったり休憩できたりするためのものだったのですが、そこを目的に訪れるような場所として、多機能化、大型化が全国的に進んでいったんです。そこで、もっと充実した道の駅を目指して、上野村でもリニューアルすることが決まりました。仮オープンは2018年ですが、既存の建物を壊しながら新しいものを作る、という形で、2年くらいかけながら少しずつリニューアルをしていきましたね。

  • 02
    新しい「道の駅」で目指したのは
    どんなことですか?

     以前から道の駅は観光客はもちろん地元の方にもご利用いただいていました。新しい道の駅では、観光客の方にも地元の方にも、今まで以上に満足していただける場所を目指して魅力を発信したいと考えています。

     そして、若い世代の方など今まで村に来たことがない方にも、この道の駅をきっかけに上野村の新たなファンになっていただけるといいなと思っています。

     私は仮オープンの5ヶ月前からリニューアルに深く関わるようになりました。上野村の人たちって、みんなニコニコしているんですよね。上野村の人、来てくださる方、働いているスタッフ、それぞれが笑顔になれるような場所を目指したい、そう考えて、今も道の駅に携わっています。

  • 03
    どんなコンセプトをもとに
    考えを広げていったのですか?

     「ふるさと」や「なつかしさ」「元気になれる」といったキーワードから連想される「おかえり」という言葉をコンセプトに決めました。遊びに来てくださった方をまずは「よく遊びに来てくれました。楽しんで行ってね」と迎え入れ、この村でリフレッシュして元気になったら、「行ってらっしゃい、良かったらまた遊びに来てね」と送り出す。そして、また戻って来てくださったら「おかえり」と笑顔で迎える。そんな場所になっていけたらいいなと思っています。

     「おかえり」というコンセプトをもとに、売店の品揃えやレストラン、森の菓子工房、イベントはどうあるべきか。今までのお客様や村の人たちに今まで以上に愛される道の駅であるためにはどうすればいいか。また、これから新たに上野村を盛り上げてくださるお客様に愛されるためには何をるすべきか、と考えていきました。そして「おかえりなさい」って笑顔でお客様を迎えるために、たくさんの魅力が詰まった「ぎゅっと!上野村」という新たなコンセプトを掲げて日々励んでいます。

  • 04
    リニューアルで変わったのは
    どんなところですか?

     売店は約3~4倍、レストランは約2~3倍の広さになりました!
     また、今までなかったパンやお菓子のライブキッチン「森の菓子工房」が新たに加わり、清流 神流川(かんながわ)を望む「うえのテラス」では訪れた人に癒しの空間を提供しています。

     売店での品揃えも見直しました。やはりお肉は人気ですね。上野村名産のいのぶたスライス肉やホルモン、フランクや餃子などの加工品も販売しています。今後、ベーコン、みそ漬けなどを増やしていく予定です。

  • 05
    新しい道の駅では
    どんなことができますか?

     まず、レストランでは地元の食材を使ったメニューが味わえます。各種いのぶた料理の他、道の駅限定の十石みそソフトクリームはチーズのようなコクがあり大人気です。
     売店では、しいたけやミニトマト等の農産物、農協の自社工場で作った十石みそやジュース、レトルトカレー等の加工品、その他にも特色ある商品を取り扱っています。また、森の菓子工房で作るプリンやカステラはお土産としてもオススメです。

     神流川に面しているテラスでは、いのぶた肉のバーベキューができます(要予約)。私もいのぶたの焼肉は大好きなので、みんなでワイワイ楽しんで、おいしい肉を味わっていただきたいと思います。
    また、テラスから階段を降りて河原に直接行けますので、上野村の自然も一緒に満喫してください!

  • 06
    これから道の駅として挑戦したいことを
    教えてください。

     道の駅のテラスを使ったイベントなどを企画したいです。
    去年はヨガの体験イベントをしましたが、今後、木工体験などもできないかと考えています。川の駅、山の駅とも連携して、一緒に上野村を盛り上げていければいいなと思っています。

     施設が新しくなって地元の皆さんに期待されるなかで、行き届かない部分も多々あったかと思います。これから、それらの課題一つひとつを解決していき、継続的に日々成長していける道の駅を目指したいと思います。そして働くスタッフや村の人が誇りに思えるような道の駅でありたいと思っています。

     上野村はアクティビティが多いので、今後さらに若い方たちがたくさん来てくれると嬉しいですね!ただ、今はコロナウイルスの影響で、観光は難しい面もあります。観光客も村の人々も安全に過ごせる環境は守らなければなりません。通販などで特産品を販売し、食をきっかけに「上野村に行ってみたい」と思ってもらえるような施策を考えていきたいですね。そのために、新しいお土産品の品揃えなども計画しているところです。

  • 07
    おふたりの上野村との
    出会いを教えてください。

     私は同じ群馬県ですが、世界遺産の富岡製糸場がある、富岡市の出身です。大学を卒業した後、Iターンで上野村にやってきました。この村に住んで約20年になります。

     私は岐阜県出身です。食品工場に勤務して、研究所やシンガポール工場で農作物を使った商品開発に携わりました。上野村との出会いは15年前で、地域の特産品開発がしたくて5年前に会社を辞めて上野村に移り、農作物加工センターで特産品加工の企画・開発を行ってきました。

  • 08
    上野村って、どんな村ですか?
    実際に住んでみて感じた魅力を教えてください。

     ゆったり、のんびりした雰囲気に見られますが、村の人は意外とアクティブ。畑仕事をしたり、巻割をしたり、グラウンドゴルフをしたり(笑)

     また、「おてんま」(地域のちょっとした作業は自分たちで行うこと)をする習慣みたいなものがあります。例えば花植えをして、終わった後は、おしゃべりに花を咲かせてみて(笑)。「みんなで助け合いながら一つになって物事を進めていく」、そういった精神を村の随所に感じます。村の人口の約2割はIターンですが、地元の人も外から来た人も一緒になって生活している、そんな村です。

     「上野村一家」という言葉で村を表現することがあります。
    行政も民間も、個人も法人も、環境や立場が違っても、一丸となって物事に取り組んでいく精神が根付いているからこそ、魅力のある村に感じられます。

     最寄りの高崎駅から車で1時間半かかり、最初に来たときは正直、「えっどんなところに行くの?」という感じでした(苦笑)。でも、ちょう新緑の季節で、村に入ったとたん、それまでとは全く違う世界が目の前に広がったんです。あたり一面緑が、それぞれ異なる表情を持っていて、彩り豊かな村だなあと思いました。

    その後、村の人と触れあい、生活するなかで、村民の方々が素朴で、ここにいるだけで落ち着くような心地よさを感じています。過度に干渉することはないけれど、困った時には手を差し伸べてくれるような、人との距離感がほどよいところも魅力ですね。

  • 09
    おすすめの観光スポットを
    教えてください。

     夏のメインスポットは、天空回廊エリアです。関東最大級の鍾乳洞「不二洞」は、夏でも洞内の温度が約10℃! 暑い夏にはぴったりの場所です。不二洞の対岸には「まほーばの森」エリアが広がり、オートキャンプ場やコテージ、カフェ等で賑わっています。中でも森の中で遊べる「フォレストアドベンチャー」(要予約)は家族連れやカップル等で楽しめる注目のスポットです。2つのエリアを結ぶのが巨大つり橋「上野スカイブリッジ」。つり橋からの眺めは絶景ですので写真スポットとしてもおススメです。

     また、川も魅力です。川遊びもできますし、釣りも人気です。
    川の駅では、期間限定でアユなどの川魚の串焼きも食べられますよ。

  • 10
    読者の方にメッセージを
    お願いします。

     まずはぜひ、一度上野村に来ていただき、この村の雰囲気をリアルに感じてみてほしいなと思います。インターネットでの発信やさまざまなイベントなど、観光客の皆さんにも参加していただき、一緒になって何かできるように取り組みができれば面白いなと思っています。

     何に魅力を感じるかは人によってそれぞれだと思いますので、月田さんがおっしゃったように、まずは上野村に足を運んでいただき、魅力を五感で感じ取っていただきたいです。
    そして、感じ取ったことを、ぜひ他の人たちとシェアしてください。皆さんの新しいふるさとのような存在になれたら嬉しいです

※2020年7月執筆

「道の駅うえの」のコレ イチオシ!

01 清流を眺めながら♪テラスでいのぶたBBQ

道の駅うえのには、清流「神流川」に臨むウッドテラスがあり、ここでは上野村特産の「いのぶた」のBBQを楽しむことができます。手ぶらで気軽に、おいしいいのぶた肉と新鮮な野菜を味わってください!

詳細は道の駅うえの公式HPでチェック!

02 特産品いろいろ!ショッピングを楽しむ

十石みそ、いのぶた、しいたけ、ミニトマト等、村を代表する農畜産物はもちろんのこと、それらを利用した加工品や季節の野菜・果物など、村の魅力がぎゅっと詰まっています。また売店に併設する菓子工房のプリンやカステラは、ここでしか味わうことのできない逸品です。

詳細は道の駅うえの公式HPでチェック!

03レストランで味わう!上野村のおいしさ

道の駅うえののレストランでは、いのぶたロース重やいのぶたソースカツ丼、いのぶた餃子定食や蕎麦、ラーメン、十石みそソフトクリームなど、地元の食材を使ったグルメを楽しむことができます。上野村へお越しの際にはぜひ道の駅うえのでお食事を♪

詳細は道の駅うえの公式HPでチェック!

館内図

都会から最短2時間で大自然に出会える!

都会からたった2時間の距離なのに、驚くほど雄大な自然が広がっている上野村。ぜひリフレッシュしに来てください!

詳しいアクセスはこちら
上野村には魅力がたくさん! 皆様のお越しをお待ちしております♪