上野村

STORYNo.016

地域おこし協力隊で上野村へ。木工を勉強し工房を持ちたい

埼玉での事務仕事から一転、上野村で地域おこし協力隊として木工業にチャレンジしている岸さん。コツコツと修行しながら上野村を楽しむ彼女の日々についてお聞きしました。

  • 岸 美貴さん
  • 埼玉県桶川市 出身
  • 村民歴:1年7ヶ月 ※2021年6月時点

上野村に移住したきっかけは?

インターネットでたまたま、上野村の地域おこし協力隊の募集を見つけたのがきっかけです。上野村で木工を学べると知り、思い切って応募してみました。子どもの頃から絵を描くのが好きで、ものづくりにも興味があったんです。

当時は工務店で事務の仕事をしていました。ずっと埼玉に住んでいたので、ちょっと山の中の、違う環境に住んでみたいな、という思いもあって。それまでは、上野村は通りかかった程度で、観光などで訪れたことはありませんでした。ものすごく覚悟を決めて決断したというよりは、勢いですね。

急な決断に、まわりの人は驚いたのではないですか?

私はわりとこういう行動をしがちなので(笑)、親は特に驚いていなかったですね。実家から車で2時間半くらいなので、そんなに遠くないんです。ただ、友達はかなり驚いていましたね。まず、「それどこ?」みたいな(笑)。

 

親しげに話してくださった岸さん

実際に上野村に来てみて、どう感じましたか?

思ったより山の奥だな、と。お店もなくて、最初はビックリしましたが、最近は慣れてきました。不便ではありますが、それなりに楽しく暮らせています。最初は知り合いは一人もいませんでしたが、木工関係のつながりや、他のエリアの地域おこし協力隊の方などいろんな方面に知り合いが増えました。埼玉の友達も遊びに来てくれたんですよ。あまりに山の奥なので、すごく驚いていました(笑)。

上野村の好きなところは?

スカイブリッジからの眺めが好きです。村全体が見下ろせるので、季節が変わるごとに行っています。季節によって山の色が全然違うので、毎回写真に撮って見比べたりしています。どの季節にもそれぞれ魅力がありますが、好きなのはやっぱり春かな。5月の藤の花のシーズンが本当に綺麗です。夏の緑も美しいです。

 

大自然に浮かぶスカイブリッジ

上野村に住んでいる方の印象は?

上野村の皆さんは本当にこの村が好きで、村のことをすごく考えているな、というのが印象的でした。この先の村をどうしていくのか、みんなが真剣に考えているんです。埼玉に住んでいたときは、自分の地域の将来なんてほとんど考えたことがなかったので、皆さんの地域への愛情の深さを感じます。

お休みの日は何をしていますか?

ドライブを楽しんでいます。上野村に来てから車生活になったので、積極的にいろんなところに出かけるようになりました。どんな道でも走れます! 買い物を兼ねて富岡市や藤岡市のほうに行ったり、気分転換に遠出して、長野県の佐久や埼玉の秩父までドライブすることもあります。

木工のお仕事について教えてください。

今は森林組合の木工課で、銘木工芸館等で販売するお箸や写真立て、おもちゃなどの小物を中心に作っています。以前は木工作家さんの工房で働かせていただいたこともあり、機械の使い方など初歩的なことから教えていただきました。まったくの未経験だったので、糸鋸でおもちゃの車を切るとか、そういうところから始めました。 木工課の職員さんは全部で10人くらいで、半分が女性です。私と同世代の方もいますし、子育てしながら働いている方もいます。まだまだ修行中で、正直楽しめるところまで至っていませんが、毎日充実しています。

 

木工のお仕事に勤しむ岸さん

将来の目標はありますか?

地域おこし協力隊の任期は3年なので、あと1年半ほどで終わります。任期が終わっても、上野村に残って木工を続けたいと思っています。ずっと先になるとは思いますが、将来的には自分の工房を持ち、オリジナル作品を作ることが目標です。