上野村

STORYNo.020

このまま3人で楽しく暮らせればいいかな、っていう感じ

森の木を守り、育てるお仕事に従事する傍ら、村民劇団「かじか座」や消防団の団員としても活躍する純さん。奥さんの芳美さんとお子さんの晴くんも一緒に、上野村での暮らしについてお話を伺いました。

  • 河口 純さん・芳美さんご夫婦
  • 純さん:埼玉県桶川市出身 芳美さん:群馬県甘楽町出身
  • 村民歴 純さん:13年 芳美さん:12年 ※2021年9月時点

上野村に移住したきっかけは?

「以前は旅行代理店とプレイガイドを兼ねたような会社で働いていたのですが、今の仕事をずっと続けていてもなあというタイミングがあって。次は人間相手じゃない仕事をしてみたいという気持ちがあったんです。そんなときに『森の仕事ガイダンス』という、森林や林業に関わる雇用の支援をしている説明会の広告を目にして、群馬県の森林組合連合会の話を聞いたところ、就職先としていくつか町や村を紹介してもらったのがきっかけでした。その中でも上野村を選んだのは、住環境の良さによるものが大きかったですね」(純さん)

「私は『川の駅上野』にある『森の体験館』という施設でインストラクター募集をしていたのを知って、やってみたいなと思い移住を決めました。もともと住んでいたのが同じ県だったこともあって、以前から上野村の存在は知っていたのですが、仕事を通して興味を持って移住に至ったという流れです」(芳美さん)

実際に来てみてどうでしたか?

「自然が豊かだなぁと。山が近いし。上野村って広葉樹が多いんですよ。広葉樹は新緑が鮮やかで、緑が光っていて綺麗だなぁというのが第一印象でしたね」(純さん)

「山も綺麗だし、川も綺麗。本当に美しいところだなと感じました」(芳美さん)

お二人の出会いについても教えてください。

「上野村には『かじか座』という、村民劇団のようなものがあるんですよ。そこで自分が劇団員として活動していたのを、見に来なよということで村の人が妻に声をかけて、それで来てくれたんですよね。で、劇が終わった後の慰労会で出会ったのが最初でした。そこから、会えば挨拶くらいはするようになって、妻は妻で着付けなどを手伝ってくれるようになって…という感じですかね。

それであるとき、劇団に関わってくださっている方のご厚意で、二人とも晩ごはんに招待していただいて。その食事の席で、当時妻が『森の体験館』で干し芋を作るイベントをやるんだという話があったんですけど、30人くらいのお客さんに対してスタッフが2人しかいないという状況だったんです。じゃあ手伝おうかということで、個別に連絡をとるようになって仲良くなりましたね」(純さん)

今はご結婚されて何年目になるんですか?

「式を挙げてからちょうど10年です。あの時、晩ごはんに招待してくださった方には、結婚式で仲人をやってもらいましたよ。それで今は晴もできて、ねぇ」(純さん)

上野村での暮らしはいかがでしょうか。

「本当に、みんな親切にしてくれますね。皆さん畑をやってらっしゃるので、夏はきゅうり、ナス、いんげん、冬は大根、白菜といった野菜をいただいたりとか。それでいて、村でありながらほどよい距離感で良いお付き合いをさせてもらっています。でも、まあなんというか、本当によくしてくださるんですよ、本当にありがたい」(純さん)

お仕事に関してはいかがですか?

「森林組合がよくしてくれるのでありがたいですよね。コンスタントに仕事もあるし。仕事内容としては、造林や育林、間伐、草刈り、植え付け、鹿避けの薬を撒いたりといった、木を手入れして育てることをしています。

もう今の仕事を始めて14年になるのかな…村に移住したのは13年前なんですけど、最初の1年は空いている単身住宅がないということで、他の市から出勤していたんですよ。接客業からの転身でしたし最初の1、2年こそ体もキツかったですけれど、朝が7:30集合と早い分、帰りも16:50解散と早いので助かります」(純さん)

お休みの日は何をしていますか?

「もう、もっぱら上野村図書館ですね(笑)」(芳美さん)

「そうだな、上野村図書館だな(笑)。小学校の隣にあるんですよ。子ども向けのおもちゃも多くて、まあよく行きますね」(純さん)

「この前、小学校でお勉強ごっこした! 小学校楽しみ!」(晴くん)

ご家族の今後の夢を教えてください。

「やっぱり晴のことになりますかね。晴には小中高と卒業して、できれば大学まで出てもらって、一人で食えるようになって、お嫁さんももらって、子どもができるところまで頑張ってもらえればなぁ、とは思っているんですけど。晴は今年の12月1日で6歳になるので、20歳になるまであと14年か…自分が頑張らないといけないですね(笑)」(純さん)

「私はこのまま3人で楽しく暮らせればいいかな、っていう感じですね。のんびりとやっていけたら」(芳美さん)

最後に、上野村に訪れる方へ一言お願いします!

「上野村は、本当に山も川も人もいいところなので、ぜひ楽しんでいっていただければと」(純さん)